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2016年3月11日 (金)

3.11 帰宅編

沈黙した暗い階段を一段一段降りようやくビルの1階にたどり着いた。確か午前3時半頃だったと思う。防災用のリュックを背負い東京駅構内を歩き始め2分足らずで防災リュックを開けることとなった。

目の前に額から流血している男性がスポーツ飲料を飲みながら呆然と壁にだらっと身体をゆだねて座っていたのだ。私は何も話しかけぬまま無言でリュックの中から消毒用具を彼に手渡して、相手が「ありがとう」の言葉を言い終える前に事務的に無表情で改札へと急いだ。

今思えば私もすでに正気ではなかった。
もし、今そんな状況の人が目の前にいたら声をかけただろうし、お節介にも、どうしたのか聞いていたと思うからだ。

同じ会社のK氏も奥さんとようやく連絡が取れて改札で電車が走るのを待っていた。少し気持ちが和らいだ。改札には駅員さんが迅速な対応をされていた本当に頭の下がる思いだった。

帰宅するには3回の乗換えを必要としていて通常でも2時間近くかかる。
どこまで帰れるかわからないが、とにかく一歩でもいいから自宅近くに行きたいとはやる気持ちを抑えながら、冷静であろうと心がけていた。

電車がホームに入ってきた。みんな同じような気持ちだったのだろう。いつも以上に静かに冷静に乗車が始まり静かに静かにゆっくりと電車が動き始めた。

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3.11 帰宅編 読んでいただきありがとうございました。

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